脊髄を構成する神経細胞は、軸索の走行によって以下の3つに分類される。

1
根細胞
前根細胞
前角(前柱)内に群在し、その多くは大きな多極神経細胞であり運動性前根細胞(前角細胞)として知られ、その軸索は前外側溝を貫いて脊髄神経の前根に入り運動性脊髄神経根として脊髄を出て骨格筋に至る(骨格筋を支配するα運動ニューロン、筋紡錘内の筋線維を支配するγ運動ニューロンがある)。その他、前柱の基部または側中内に群在し、樹状突起に富む小紡錘形細胞は交感性であり、その軸索は同側の前根に向かう。「日本人体解剖学 (上巻)
後根細胞
脊髄外にある脊髄神経節細胞であり、形態的には偽単極神経細胞で、知覚性神経に属する。脊髄神経節細胞の軸索はT字状に分岐して1枝は末梢から、他枝は後根から軸索へ進み末梢から受けた刺激を求心性に伝導する。後外側溝から軸索内に入り、後索を上行するほか、脊髄のいろいろな高さで後柱内に終わる。「日本人体解剖学 (上巻)
2
索細胞
ゴルジⅠ型細胞に属しダイテルス細胞とも呼ばれ、前柱および中間質に多数みられる。その軸索は白質内へ進み上行・下行の2枝に分岐し、脊髄のいろいろな高さの部を互いに連絡し、脊髄伝導路の構成にあずかる。これらの細胞を連合細胞ともいう。「日本人体解剖学 (上巻)
3
内細胞
ゴルジⅡ型細胞とも呼ばれ、その軸索は短く、白質内に出ることなく灰白質内に分岐する。後柱の内方および中心管の外側に多数みられ、中心管の外側にあるものはその神経突起を白交連を介して対側の灰白質へ送る。このような細胞を交連細胞という。また、根細胞、索細胞を連絡するような場合、これを介在細胞という。