小 胞( しょうほう、英:vesicle )

 

概 要
種類と役割輸送小胞分泌小胞エンドサイトーシス系分解・再利用系
「ChatGPT」に聞いてみた
 Q.「小胞が細胞内を移動するときのエネルギー源は何か?」
 Q.「小胞は細胞質内にランダムに存在しているのか?」
 

 

【概 要】

 

【一覧表】

細胞(内)小器官
1

 DNAの保存、転写の制御

2

ミトコンドリア

 ATP産生、エネルギー代謝

3

粗面小胞体

 (RER)分泌・膜タンパク質の合成

4

滑面小胞体

 (SER)脂質合成、Ca²⁺貯蔵、解毒

5

ゴルジ体

 タンパク質の修飾・仕分け・輸送

6

リゾソーム

 分解・リサイクル

7

ペルオキシソーム

 過酸化反応、脂肪酸代謝

8

エンドソーム

 エンドサイトーシス経路

9

小 胞

 物質の細胞間移動、細胞外放出

通常は細胞内小器官に含めない(膜を有しない)
1

リボソーム

 タンパク質合成

2

細胞骨格

 細胞形態維持、輸送

3

中心(小)体

 紡錘体形成

4

核小体

 rRNA合成、リボソーム形成

 

【種 類】

小胞は大きく以下の4つのグループに分けられる。

■輸送小胞■

「輸送小胞とは、細胞内でタンパク質や脂質を包み込み、特定のオルガネラ間を選択的に移動させる膜小胞である。」

以下が輸送細胞の機能別の分類となる。

※「ChatGPT」を参考にしたが、その全てが挙げられているかどうかは定かでない。

小胞名
主な存在細胞
主な役割
1
構成的分泌小胞
多くの細胞
 常時、膜タンパク質・分泌タンパク質を細胞外へ放出
2
調節性分泌小胞
内分泌細胞
 刺激に応じてホルモンを分泌
3
シナプス小胞
神経細胞
 神経伝達物質の貯蔵・放出
4
神経内分泌顆粒
神経内分泌細胞
 ペプチドホルモンの分泌
5
分泌顆粒
外分泌細胞
 消化酵素などの分泌

 

■分泌小胞■

「分泌小胞とは、内容物を細胞膜と融合して細胞外へ放出することを最終目的とする小胞である。」

以下が分泌細胞の一例となる。

※「ChatGPT」を参考にしたが、その全てが挙げられているかどうかは定かでない。

 
小胞名
輸送経路
主な役割
1 COPⅡ小胞
 ER → ゴルジ体
 新規合成タンパク質の順行輸送
2 COPⅠ小胞
 ゴルジ体 → ER
 逆行輸送、ER成分の回収
3

クラスリン被覆小胞

(TGN由来)

 ゴルジ体

 → エンドソーム

 リソソーム系への輸送
4 ゴルジ内輸送小胞
 シス〜トランス間の輸送
5 ER出口部小胞
 ER近傍
 輸送開始点として機能

 

■エンドサイトーシス系■

「エンドサイトーシス系小胞とは、細胞外の物質や細胞膜成分を細胞内に取り込み、エンドソームやリソソームへ運ぶ小胞」

以下がエンドサイトーシス系小胞の一例となる。

※「ChatGPT」を参考にしたが、その全てが挙げられているかどうかは定かでない。

 
小胞名
形成場所
主な役割
1 クラスリン被覆小胞(膜由来)
細胞膜
 受容体依存性エンドサイトーシス
2 初期エンドソーム
細胞質周辺
 取り込んだ物質の仕分け
3 後期エンドソーム
細胞質深部
 リソソームへの輸送
4 リサイクリング小胞
エンドソーム
 受容体・膜成分の再利用
5 カベオラ小胞
細胞膜
 特定分子の取り込み(細胞種依存)

 

■分解・再利用系■

「分解・再利用系小胞とは、細胞内外から取り込まれた物質や不要になった細胞成分を分解し、その産物を再利用するための小胞群である。」

 
小胞名
主な役割
備 考
1
ファゴソーム
細菌・異物の取り込み
 マクロファージなど
2
オートファゴソーム
自己成分の隔離
 二重膜構造
3
リソソーム
細胞内消化
 酸性環境
4
オートリソソーム
自己成分の分解
 オートファゴソーム+リソソーム
5
多胞体(MVB)
エクソソーム形成
 分泌 or 分解に分岐

 

【ChatGPTに聞いてみた】

Q:「小胞が細胞内を移動するときのエネルギー源は何か?」

 A:「主な動力源は ATP です。もう少し正確に言うと、小胞は、ATPをエネルギー源とするモータータンパク質が細胞骨格上を移動することで運ばれます。

■仕組みの要点□
  • レール

    • 微小管(長距離輸送が多い)

    • アクチンフィラメント(細胞膜近傍)

  • モータータンパク質(ATP依存)

    • キネシン:微小管+端方向

    • ダイニン:微小管−端方向

    • ミオシン:アクチン上を移動

補足(重要)

  • 小胞の出芽・被覆形成・膜融合にも → ATPやGTPが使われる

  • ただし「移動そのもの」の直接的な力は → ATP加水分解によるモータータンパク質の運動

一言まとめ

小胞の移動は、ATPを燃料とするモータータンパク質が細胞骨格上を走ることで実現している。」

 Q:「小胞は細胞質内にランダムに存在しているのか?」

 A:「いいえ、ランダムではありません

小胞は細胞質内を無秩序に漂っているのではなく、特定の出発点と目的地をもち、細胞骨格に沿って方向性をもって配置・移動しています。

なぜランダムでないか

  • 出発地・目的地が決まっている
    (ER、ゴルジ体、エンドソーム、細胞膜など)

  • 細胞骨格がレールになる
    微小管・アクチンフィラメント上を移動

  • モータータンパク質が牽引
    キネシン、ダイニン、ミオシン(ATP依存)

  • 融合相手が厳密に指定される
    Rabタンパク質やSNAREによる認識

補足

  • 移動していない小胞も、
    出発地や目的地の近傍に偏って存在する

  • 拡散だけに任せることはほとんどない

一文まとめ

小胞は細胞質内に存在するが、ランダムではなく、高度に制御された位置関係と移動経路をもっている。