Visual Anatomy 視覚解剖学

【概要】

・「ときに2本ある」（日本人体解剖学）

　以下は「船戸和弥のホームページ」の解説文となる。

「中結腸動脈は上腸間膜動脈より起こり、横行結腸に分布する。左・右結腸動脈と吻合する。」

以下は上腸間膜動脈の枝を簡単に表したものとなる。

中結腸動脈

（模型図)

上腸間膜動脈の枝

（模型図）

上腸間膜動脈の分布

（前面）

以下は上腸間膜動脈の枝を簡単に表したものとなる。

【走行】

1. 多くの場合、上腸間膜動脈の上部から中部（横行結腸の下縁よりやや上方）の右側より分岐する。

　（分岐時にはすでに腸間膜の中となる。）

2. 腸間膜の中を前上方に走る。

3. 右枝と左枝に分岐する。

　右枝：右結腸曲付近へ向かい、右結腸動脈や回結腸動脈の枝と吻合

　左枝：左結腸曲付近へ向かい、左結腸動脈と吻合

「ChatGPT」に聞いてみた

　A.「はい、概ねその理解で正しいです。

詳細な解説

【SMAの走行】

・SMAは腹部大動脈の前面（L1レベル）から起始

・膵後面を下行し、膵切痕を通過して前方に出る

・その後、十二指腸水平部（第三部）の下方を通り、腸間膜根に入る

【中結腸動脈の分枝】

・中結腸動脈（MCA）は、SMAが膵切痕～十二指腸前部に出る範囲で分枝

・この時点でSMAはほぼ腸間膜根の中にあると考えられる

・そのため、MCAは分枝直後から横行結腸間膜内に走行する

【ポイント】

・SMA起始部直後（膵切痕より前）は後腹膜に位置

・SMAが膵切痕を越えて腸間膜根に入った後に分枝する場合、中結腸動脈は腸間膜に囲まれた環境下で出る

・よって、「中結腸動脈は分枝時点で腸間膜内にある」と言って差し支えありません

【まとめ】

・中結腸動脈の分枝位置 ≈ 腸間膜根の中

・腸間膜の中で左右枝に分かれ、横行結腸を栄養

・SMA起始部直後の後腹膜部分からはすでに離れていると考える」

【参考となるサイト】

以下は「 Wikipedia 」の解説文となる。

「 The middle colic artery is a branch of the superior mesenteric artery that mostly supplies the transverse colon. It arises just below the pancreas. It passes inferiorly and anteriorly between the layers of the transverse mesocolon, and divides into left and right branches. The right branch anastomoses with the right colic artery, and the left anastomoses with the left colic artery, a branch of the inferior mesenteric artery. This sequence of anastomses are frequently referred to as the marginal artery of the colon.
The arches thus formed are placed about two fingers’ breadth from the transverse colon, to which they distribute branches. 」