・概 要
・位 置
・区 分/屈曲部
上部、下行部、水平部、上行部
・壁の構造
・働 き
・脈 管 / 神 経
・関連語句
・イラストを掲載しているサイト
・「胃の幽門のつづき、小腸の初部をなし」(日本人体解剖学) ・「十二指腸Duodenumは12で、intestinum duodenum digitorumの意味。長さが指を12本横にならべた幅に等しいことによる。」(船戸和也のHP)
「日本人体解剖学」には以下のような解説文が見られる。 十二指腸の大部分は発生途中に腸間膜を失い、前面をおおう腹膜のつづきによって腹腔の後壁に固着される。(腹膜後器官) ・「腸間膜を欠き、後腹膜臓器の一つであり、胆管、膵管が開口するなど他の小腸とは異なる。 」(船戸和也のHP)
以下1~3の解説文は 「日本人体解剖学」からのものとなる。 1. 身体に対する位置関係 腹部の臍部にあり、一部分は上腹部の内側部にある。
2. 骨格に対する位置関係 第1腰椎体~第3腰椎体の高さにわたる。下行部は椎体の右側面に接し、水平部は斜め上方に向かい第2~第3腰椎体の左方へ進む。十二指腸空腸曲は第1腰椎体の下縁左側に接する。
3.周囲の臓器との位置関係 ・肝臓、胆嚢、右腎、右副腎に接し、膵頭を抱き込む。 ・十二指腸は下大静脈、腹大動脈の前を通り、上腸骨間膜動・静脈と交叉する。 ・上部の後ろには、門脈、総胆管、胃十二指腸動脈がある。 ・下行部の前を、横行結腸間膜根が横走する。 ・水平部の前には腸間膜根が上腸間膜動・静脈を包んでいる。
・十二指腸は上部、下行部、水平部および上行部の4部に区分される。 ・十二指腸には3つの屈曲部があり上記の各区分の境界となっている。
■上 部■ ・胃の幽門からの続きで第1腰椎の右側をほぼ水平に走っている短い(約4~5㎝)部となる。 ・「最初の2.5cmは可動性。上縁には小綱が付着する。」(船戸和也のHP) ・「胆嚢頚の近くに至り、上十二指腸曲となって下方に曲がり、下行部となる。」(日本人体解剖学) ・「初部は十二指腸球部 (bulb of duodenum) といわれ、X線で球状を呈している。この部は十二指腸潰瘍の好発部位でもある。」(日本人体解剖学)
■下行部■ ・上十二指腸曲から始まり、右腎の内側縁の前(脊柱の右側)を下方に約8㎝ほど垂直に下行する部。 ・「第3~第4腰椎の高さで下十二指腸曲をつくって急に左方に曲がり、水平部(下部)に移行」(日本人体解剖学) ※「船戸和也のHP」では「第2・3腰椎の右側で右腎臓門の前を垂直に下行」となっている。 ・胆汁(総胆管を通して大十二指腸乳頭に開口)と膵液((副)膵管を通して大・小十二指腸乳頭に開口)が分泌される部位 ・「大十二指腸乳頭の付近で、十二指腸は膵臓に向かって嚢状に内腔が膨出することがある。十二指腸憩室という。」(船戸和也のHP)
■水平部■ ・「第3腰椎の高さで下大静脈および腹大動脈の前をほとんど水平に左方に走り(約8㎝)、上行部に移行する。」(日本人体解剖学) ・「膵頭の下縁(第3頚椎の高さ)に沿って右大腰筋・下大静脈・左大腰筋の前を水平に走る。」(船戸和也のHP) ・「水平部の前面を上腸間動脈が下行する。」(船戸和也のHP)
■上行部■ ・斜め左上方に向かい(約 5 ㎝)、第2腰椎の左側で急に前下方に曲がって(十二指腸空腸曲)空腸に移行する。 ・「(十二指腸空腸曲は)横隔膜腰椎部からの十二指腸提筋(トライツの靭帯 ligament of Treitz )という平滑筋を含んだ結合組織で固定されている」(日本人体解剖学)
「日本人体解剖学」にも「船戸和也のHP」にも十二指腸壁に関する解説は一切見られない。そこで「Chat-GPT」を利用してみた。
■ 食物の中和 ■ 胃酸で強く酸性になった内容物(chyme)をアルカリ性である胆汁・膵液を加えることによって消化されやすいように中和させている。 ■栄養素の分解■ ・膵臓からは、たんぱく質・脂質・炭水化物を分解する酵素(アミラーゼ、トリプシン、リパーゼなど)を含む膵液が出る。 ・肝臓と胆のうからは脂肪を乳化(emulsification)して分解を助ける胆汁が分泌される。 以下は「日本人体解剖学」を参考にしたものになる。 【動 脈】 以下の胃十二指腸動脈の枝と下膵十二指腸動脈の枝である前・後下膵十二指腸動脈が十二指腸に分布する。
【静 脈】 膵十二指腸静脈:門脈へ流入 → 肝臓へ還流
【リンパ管】 膵十二指腸リンパ節 上腸間膜リンパ節 → 肝門部や上腸間膜リンパ節へ流れる
【神 経】 以下「ChatGPT」を参考に作成 「十二指腸は自律神経系によって支配されています。 」
神経節:腹腔神経節、上腸間膜神経節 神経の役割:血管収縮 → 血流減少 、蠕動運動抑制 → 消化活動抑制 ■副交感神経系■ 迷走神経 → 主要な副交感神経 神経の役割:胃液・膵液分泌促進、蠕動運動促進 → 消化活動を活発化 ■内在神経系(腸管神経系)■ マイスナー神経叢 → 粘膜下に存在し、消化液分泌を調節 アウエルバッハ神経叢 → 筋層間に存在し、蠕動運動を制御
■ 写真やイラストを掲載しているサイト ■
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|